○赤穂市指定短期集中通所型サービスの人員、設備及び運営に関する基準等を定める要綱
令和6年3月29日
訓令甲第35号
(趣旨)
第1条 この要綱は、介護保険法(平成9年法律第123号。以下「法」という。)第115条の45第1項第1号ロに規定する通所型サービスのうち、指定短期集中通所型サービス事業の人員、設備及び運営に関する基準等に関し必要な事項を定めるものとする。
(定義)
第2条 この要綱で使用する用語の意義は、次の各号に掲げるもののほか、法で使用する用語の例による。
(1) 指定短期集中通所型サービス 法第115条の45第1項第1号ロに規定する第1号通所事業をいう。
(2) 指定短期集中通所型サービス事業者 法第115条の45の5の規定により市長が指定する、指定短期集中通所型サービスを行う者をいう。
(3) 利用料 法第115条の45の3第1項の第1号事業支給費の支給の対象となる費用に係る対価をいう。
(4) 介護予防支援事業者等 法第8条の2第16項に規定する介護予防支援事業を行う者及び法第115条の45第1項第1号ニに規定する第1号介護予防支援事業を行う者をいう。
(5) 第1号事業支給費用基準額 法第115条の45の3第2項に規定する厚生労働省令で定めるところにより算定する額(その額が現に指定第1号事業に要した費用の額を超えるときは、指定第1号事業に要した費用の額とする。)をいう。
(6) 法定代理受領サービス 法第115条の45の3第3項の規定により第1号事業支給費が利用者に代わり法第115条の45の3第1項の指定事業者に支払われる場合の当該第1号事業支給費に係るサービスをいう。
(7) 要支援認定等 法第32条第1項に定める要支援認定及び介護保険法施行規則(平成11年厚生省令第36号。以下「省令」という。)第140条の62の4第2号の規定に基づき厚生労働大臣が定める基準をいう。
(8) 常勤換算方法 指定短期通所型サービスを行う事業所(以下「指定事業所」という。)の従業者の勤務延時間数を指定事業所において常勤の従業者が勤務すべき時間数で除することにより、指定事業所の従業者の員数を常勤の従業者の員数に換算する方法をいう。
(事業の一般原則)
第3条 指定短期集中通所型サービス事業者は、指定短期集中通所型サービスを実施するに当たっては、利用者の意思及び人格を尊重して、常に利用者の立場に立ったサービスの提供に努めるとともに、地域との結びつきを重視し、市、他の事業者その他の保健医療サービス及び福祉サービスを提供する者との連携に努めなければならない。
2 指定短期集中通所型サービス事業者は、赤穂市暴力団排除条例(平成24年赤穂市条例第11号)第2条第1号の暴力団又は同条第3号の暴力団密接関係者でないものとする。
3 指定短期集中通所型サービス事業者は、利用者の人権の擁護、虐待の防止等のため、必要な体制の整備を行うとともに、その従業者に対し、研修を実施する等の措置を講じなければならない。
(基本方針)
第4条 指定短期集中通所型サービスは、利用者に対して、その心身の状況、置かれている環境等に応じて、通所の方法により、3か月から6か月までの期間に、保健・医療の専門職が、運動器機能向上プログラム、栄養改善プログラム又は口腔機能向上プログラムを実施することによって、要介護状態等となることの予防又は要介護状態等の軽減若しくは悪化の防止及び地域における自立した日常生活の支援を行うことを目的として実施しなければならない。
2 指定短期集中通所型サービスは、利用者に対して、その心身の状況、置かれている環境等に応じたサービスを提供するとともに、利用者が、セルフケア(自己の健康管理を行うことをいう。)に向けた動機づけ及び学習を行うことによって、サービス終了後も地域活動の中で継続的な機能を維持することを目指して行わなければならない。
(従業者の員数等)
第5条 指定事業所に置くべき従業者の員数及び従事内容は、次に掲げるものとする。
(1) 理学療法士若しくは作業療法士又は看護師若しくは准看護師又は介護職員(以下この号において「運動器機能向上プログラム従事者」という。)については、指定短期集中通所型サービスの単位ごとに、利用者の数が10人以下の場合は、その提供を行う時間帯(以下「提供時間」という。)を通じて専ら指定短期集中通所型サービスの提供に当たる運動器機能向上プログラム従事者の数が1以上確保されていること又は利用者の数が10人を超える場合は、提供時間を通じて専ら指定短期集中通所型サービスの提供に当たる運動器機能向上プログラム従事者が、利用者の数を10で除した数以上確保されていること。
(2) 運動器機能向上プログラムは、理学療法士又は作業療法士が行うこと。
(3) 口腔機能向上プログラム実施時は、歯科衛生士が従事すること。
(4) 栄養改善プログラム実施時は、管理栄養士又は栄養士が従事すること。
2 指定短期集中通所型サービス事業者が、指定通所リハビリテーション事業者又は指定介護予防通所リハビリテーション事業者の指定を併せて受け、かつ、指定短期集中通所型サービス事業及び指定通所リハビリテーション事業又は指定介護予防通所リハビリテーション事業が同一の事業所において一体的に運営されている場合については、提供単位ごとの利用者の合計数に対し指定居宅サービス等基準第111条又は指定介護予防サービス等の事業の人員、設備及び運営並びに指定介護予防サービス等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準(平成18年厚生労働省令第35号。以下「指定介護予防サービス基準」という。)第117条に規定する人員に関する基準を満たすことをもって、前項に規定する基準を満たしているものとみなすことができる。
3 短期集中通所型サービス事業者が、指定通所介護事業者又は指定通所型サービス事業者の指定を併せて受け、かつ、指定短期集中通所型サービス事業及び指定通所介護事業又は指定通所型サービス事業が同一の事業所において一体的に運営されている場合については、提供単位ごとの利用者の合計数に対し、指定居宅サービス等基準第111条又は指定介護予防サービス基準第117条に規定する人員に関する基準を満たすことをもって、第1項に規定する基準を満たしているものとみなすことができる。
(管理者)
第6条 指定短期集中通所型サービス事業者は、指定事業所ごとに専らその職務に従事する常勤の管理者を置かなければならない。ただし、指定事業所の管理上支障がない場合は、管理者は、指定事業所の他の職務に従事し、又は他の事業所、施設等の職務に従事することができるものとする。
(設備及び備品等)
第7条 指定事業所は、指定短期集中通所型サービスを提供するために必要な場所並びに事業運営を行うために必要な設備及び備品を備えなければならない。
2 前項の指定短期集中通所型サービスを提供するために必要な場所の面積は、3平方メートルに利用定員を乗じて得た面積以上とする。
(内容及び手続の説明及び同意)
第8条 指定短期集中通所型サービス事業者は、指定短期集中通所型サービスの提供の開始に際し、あらかじめ、利用申込者又はその家族に対し、第23条に規定する重要事項に関する規程の概要、従業者の勤務の体制その他の利用申込者のサービスの選択に資すると認められる重要事項を記した文書を交付して説明を行い、当該サービスの提供について利用申込者の同意を得なければならない。
ア 指定短期集中通所型サービス事業者の使用に係る電子計算機と利用申込者又はその家族の使用に係る電子計算機とを接続する電気通信回線を通じて送信し、受信者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録する方法
イ 指定短期集中通所型サービス事業者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録された前項に規定する重要事項を電気通信回線を通じて利用申込者又はその家族の閲覧に供し、当該利用申込者又はその家族の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに当該重要事項を記録する方法(電磁的方法による提供を受ける旨の承諾又は受けない旨の申出をする場合にあっては、指定短期集中通所型サービス事業者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルにその旨を記録する方法)
(2) 電磁的記録媒体(電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)に係る記録媒体をいう。)をもって調製するファイルに前項に規定する重要事項を記録したものを交付する方法
3 前項に掲げる方法は、利用申込者又はその家族がファイルへの記録を出力することによる文書を作成することができるものでなければならない。
4 第2項第1号の「電子情報処理組織」とは、指定短期集中通所型サービス事業者の使用に係る電子計算機と、利用申込者又はその家族の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。
(1) 第2項各号に規定する方法のうち、短期集中通所型サービス事業者が使用するもの
(2) ファイルへの記録の方式
(提供拒否の禁止)
第9条 指定短期集中通所型サービス事業者は、正当な理由なく指定短期集中通所型サービスの提供を拒んではならない。
(サービス提供困難時の対応)
第10条 指定短期集中通所型サービス事業者は、指定事業所の通常の事業の実施地域(当該事業所が通常時に当該サービスを提供する地域をいう。以下同じ。)等を勘案し、利用申込者に対し自ら適切な指定短期集中通所型サービスを提供することが困難であると認めた場合は、当該利用申込者に係る介護予防支援事業者等への連絡、適当な他の指定短期集中通所型サービス事業者等の紹介その他の必要な措置を速やかに講じなければならない。
(受給資格等の確認)
第11条 指定短期集中通所型サービス事業者は、指定短期集中通所型サービスの提供を求められた場合は、その者の提示する被保険者証及び負担割合証によって、被保険者資格、要支援認定等の有無及び要支援認定の有効期間、負担割合を確認するものとする。
2 指定短期集中通所型サービス事業者は、前項の被保険者証に、法第115条の3第2項の規定により認定審査会意見が記載されているときは、当該認定審査会意見に配慮して、指定短期集中通所型サービスを提供するように努めなければならない。
(心身の状況等の把握)
第12条 指定短期集中通所型サービス事業者は、指定短期集中通所型サービスの提供に当たっては、利用者に係る介護予防支援事業者等が開催するサービス担当者会議(指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに指定介護予防支援等に係る介護予防のために効果的な支援の方法に関する基準(平成18年厚生労働省令第37号)第30条第9号に規定するサービス担当者会議をいう。以下同じ。)等を通じて利用者の心身の状況、その置かれている環境、他の保健医療サービス又は福祉サービスの利用状況等の把握に努めなければならない。
(介護予防支援事業者等との連携)
第13条 指定短期集中通所型サービス事業者は、指定短期集中通所型サービスを提供するに当たっては、介護予防支援事業者等その他保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者との密接な連携に努めなければならない。
2 指定短期集中通所型サービス事業者は、指定短期集中通所型サービスの提供の終了に際しては、利用者又はその家族に対して適切な指導を行うとともに、当該利用者に係る介護予防支援事業者等に対する情報の提供及び保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者との密接な連携に努めなければならない。
(第1号事業支給費の支給を受けるための援助)
第14条 指定短期集中通所型サービス事業者は、指定短期集中通所型サービスの提供開始に際し、利用申込者が省令第83条の9各号のいずれにも該当しないときは、当該利用申込者又はその家族に対し、介護予防サービス計画等の作成を介護予防支援事業者等に依頼する旨を市に対して届け出ること等により、第1号事業支給費の支給を受けることができる旨を説明し、介護予防支援事業者等に関する情報を提供し、及びその他の介護予防サービス費又は第1号事業支給費の支給を受けるために必要な援助を行わなければならない。
(介護予防サービス計画等に沿ったサービスの提供)
第15条 指定短期集中通所型サービス事業者は、介護予防サービス計画等が作成されている場合は、当該計画に沿った指定短期集中通所型サービスを提供しなければならない。
(介護予防サービス計画等の変更の援助)
第16条 指定短期集中通所型サービス事業者は、利用者が介護予防サービス計画等の変更を希望する場合は、当該利用者に係る介護予防支援事業者等への連絡その他の必要な援助を行わなければならない。
(サービスの提供の記録)
第17条 指定短期集中通所型サービス事業者は、指定短期集中通所型サービスを提供した際には、当該サービスの提供日及び内容について法第115条の45の3第3項の規定により利用者に代わって支払を受ける第1号事業支給費の額その他必要な事項を、利用者の介護予防サービス計画等を記載した書面又はこれに準ずる書面に記載しなければならない。
2 指定短期集中通所型サービス事業者は、指定短期集中通所型サービスを提供した際には、提供した具体的な当該サービスの内容等を記録するとともに、利用者からの申出があった場合には、文書の交付その他適切な方法により、その情報を利用者に対して提供しなければならない。
(利用料の受領)
第18条 指定短期集中通所型サービス事業者は、法定代理受領サービスに該当する指定短期集中通所型サービスを提供した際には、その利用者から利用料の一部として、指定短期集中通所型サービスに係る第1号事業支給費用基準額から指定短期集中通所型サービス事業者に支払われる第1号事業支給費の額を控除して得た額の支払を受けるものとする。
(1) 利用者の選定により通常の事業の実施地域以外の地域に居住する利用者に対して行う送迎に要する費用
(2) 食事の提供に要する費用
(3) おむつ代
(4) 前各号に掲げるもののほか、指定短期集中通所型サービスの提供において提供される便宜のうち、日常生活においても通常必要となるものに係る費用であって、その利用者に負担させることが適当と認められる費用
3 指定短期集中通所型サービス事業者は、前項の費用の額に係る指定短期集中通所型サービスの提供に当たっては、あらかじめ、利用者又はその家族に対し、当該サービスの内容及び費用について説明を行い、当該利用者の同意を得なければならない。
(サービス提供証明書の交付)
第19条 指定短期集中通所型サービス事業者は、法定代理受領サービスに該当しない指定短期集中通所型サービスに係る利用料の支払を受けた場合は、提供した指定短期集中通所型サービスの内容、費用の額その他必要と認められる事項を記載したサービス提供証明書を利用者に対して交付しなければならない。
(利用者に関する市への通知)
第20条 指定短期集中通所型サービス事業者は、指定短期集中通所型サービスを受けている利用者が次の各号のいずれかに該当する場合は、遅滞なく、意見を付してその旨を市に通知しなければならない。
(1) 正当な理由なしに指定短期集中通所型サービスの利用に関する指示に従わないことにより、要支援状態等の程度を増進させたと認められるとき又は要介護状態になったと認められるとき。
(2) 偽りその他不正な行為によって指定短期集中通所型サービスを受け、又は受けようとしたとき。
(緊急時等の対応)
第21条 指定短期集中型サービス事業者は、現に指定短期集中通所型サービスの提供を行っているときに利用者に病状の急変が生じた場合その他必要な場合は、速やかに主治の医師への連絡を行う等の必要な措置を講じなければならない。
(管理者の責務)
第22条 指定事業所の管理者は、当該事業所の従業者の管理及び指定短期集中通所型サービスの利用の申込みに係る調整、業務の実施状況の把握その他の業務管理を一元的に行うものとする。
(運営規程)
第23条 指定短期集中通所型サービス事業者は、指定事業所ごとに、次に掲げる事業の運営についての重要事項に関する規程を定めておかなければならない。
(1) 事業の目的及び運営の方針
(2) 従業者の職種、員数及び職務の内容
(3) 営業日及び営業時間
(4) 指定短期集中通所型サービスの利用定員
(5) 指定短期集中通所型サービスの内容及び利用料その他の費用の額
(6) 通常の事業の実施地域
(7) サービス利用に当たっての留意事項
(8) 緊急時等における対応方法
(9) 非常災害対策
(10) 虐待防止のための措置に関する事項
(11) その他運営に関する重要事項
(勤務体制の確保等)
第24条 指定短期集中通所型サービス事業者は、利用者に対し適切な指定短期集中通所型サービスを提供できるよう、指定事業所ごとに従業者の勤務の体制を定めておかなければならない。
2 指定短期集中通所型サービス事業者は、指定事業所ごとに、当該事業所の従業者によって指定短期集中通所型サービスを提供しなければならない。ただし、利用者の処遇に直接影響を及ぼさない業務については、この限りでない。
3 指定短期集中通所型サービス事業者は、従業者の資質の向上のために、その研修の機会を確保しなければならない。この場合において、当該事業者は、全ての従業者(看護師、准看護師、介護福祉士、介護支援専門員及び法第8条第2項に規定する政令で定める者等の資格を有する者その他これに類する者を除く。)に対し、認知症介護に係る基礎的な研修を受講させるために必要な措置を講じなければならない。
(業務継続計画の策定等)
第25条 指定短期集中通所型サービス事業者は、感染症や非常災害の発生時において、利用者に対する指定短期集中通所型サービスの提供を継続的に実施するための、及び非常時の体制で早期の業務再開を図るための計画(以下「業務継続計画」という。)を策定し、当該業務継続計画に従い必要な措置を講じなければならない。
2 指定短期集中通所型サービス事業者は、従業者に対し、業務継続計画について周知するとともに、必要な研修及び訓練を定期的に実施しなければならない。
3 指定短期集中通所型サービス事業者は、定期的に業務継続計画の見直しを行い、必要に応じて業務継続計画の変更を行うものとする。
(定員の遵守)
第26条 指定短期集中通所型サービス事業者は、利用定員を超えて指定短期集中通所型サービスの提供を行ってはならない。ただし、災害その他のやむを得ない事情がある場合は、この限りでない。
(非常災害対策)
第27条 指定短期集中通所型サービス事業者は、火災、風水害、地震等の非常災害の種類ごとに具体的な計画を定め、非常災害時における関係機関への通報体制及び関係機関との連携体制を整備し、これらを定期的に従業者に周知するとともに、非常災害時における避難、救出等の訓練を定期的に行わなければならない。
(衛生管理等)
第28条 指定短期集中通所型サービス事業者は、利用者の使用する施設及び設備について、衛生的な管理に努め、又は衛生上必要な措置を講じなければならない。
2 指定短期集中通所型サービス事業者は、指定事業所において感染症が発生し、又はまん延しないように、次に掲げる措置を講じなければならない。
(1) 指定事業所における感染症の予防及びまん延の防止のための対策を検討する委員会(テレビ電話装置その他の情報通信機器(以下「テレビ電話装置等」という。)を活用して行うことができるものとする。)を概ね6か月に1回以上開催するとともに、その結果について、従業者に周知徹底を図ること。
(2) 指定事業所における感染症の予防及びまん延の防止のための指針を整備すること。
(3) 指定事業所において、従業者に対し、感染症の予防及びまん延の防止のための研修及び訓練を定期的に実施すること。
(掲示)
第29条 指定短期集中通所型サービス事業者は、指定事業所の見やすい場所に、第23条に規定する重要事項に関する規程の概要、従業者の勤務の体制その他の利用申込者の指定短期集中通所型サービスの選択に資すると認められる重要事項を掲示しなければならない。
(秘密保持等)
第30条 指定事業所の従業者は、正当な理由がなく、その業務上知り得た利用者又はその家族の秘密を漏らしてはならない。
2 指定短期集中通所型サービス事業者は、指定事業所の従業者であった者が、正当な理由がなく、その業務上知り得た利用者又はその家族の秘密を漏らすことがないよう、必要な措置を講じなければならない。
3 指定短期集中通所型サービス事業者は、サービス担当者会議等において、利用者の個人情報を用いる場合は当該利用者の同意を、利用者の家族の個人情報を用いる場合は当該家族の同意を、あらかじめ文書により得ておかなければならない。
(広告)
第31条 指定短期集中通所型サービス事業者は、指定事業所について広告をする場合においては、その内容が虚偽又は誇大なものであってはならない。
(介護予防支援事業者等に対する利益供与の禁止)
第32条 指定短期集中通所型サービス事業者は、介護予防支援事業者等又はその従業者に対し、利用者に対して特定の事業者による指定短期集中通所型サービスを利用させることの対償として、金品その他の財産上の利益を供与してはならない。
(苦情処理)
第33条 指定短期集中通所型サービス事業者は、提供した指定短期集中通所型サービスに係る利用者及びその家族からの苦情に迅速かつ適切に対応するために、苦情を受け付けるための窓口を設置する等の必要な措置を講じなければならない。
2 指定短期集中通所型サービス事業者は、前項の苦情を受け付けた場合には、当該苦情の内容等を記録しなければならない。
3 指定短期集中通所型サービス事業者は、提供した指定短期集中通所型サービスに関し、法第115条の45の7第1項の規定により市が行う文書その他の物件の提出若しくは提示の求め又は市の職員からの質問若しくは照会に応じ、及び利用者からの苦情に関して市が行う調査に協力するとともに、市から指導又は助言を受けた場合においては、当該指導又は助言に従って必要な改善を行わなければならない。
4 指定短期集中通所型サービス事業者は、市からの求めに応じて、前項の改善内容を市に報告しなければならない。
5 指定短期集中通所型サービス事業者は、提供した指定短期集中通所型サービスに係る利用者からの苦情に関して国民健康保険団体連合会(国民健康保険法(昭和33年法律第192号)第45条第5項に規定する国民健康保険団体連合会をいう。以下同じ。)が行う法第176条第1項第3号の調査に協力するとともに、国民健康保険団体連合会から同号の指導又は助言を受けた場合においては、当該指導又は助言に従って必要な改善を行わなければならない。
6 指定短期集中通所型サービス事業者は、国民健康保険団体連合会からの求めがあった場合には、前項の改善内容を国民健康保険団体連合会に報告しなければならない。
(地域との連携)
第34条 指定短期集中通所型サービス事業者は、その事業の運営に当たり、提供した指定短期集中通所型サービスに係る利用者からの苦情に関し、市が派遣する介護相談員が相談及び援助を行う事業その他の市が実施する事業に協力するよう努めなければならない。
(事故発生時の対応)
第35条 指定短期集中通所型サービス事業者は、利用者に対する指定短期集中通所型サービスの提供により事故が発生した場合は、市、当該利用者の家族及び当該利用者に係る介護予防支援事業者等に連絡を行うとともに、必要な措置を講じなければならない。
2 指定短期集中通所型サービス事業者は、前項の事故の状況及び事故に際して採った処置について記録しなければならない。
3 指定短期集中通所型サービス事業者は、利用者に対する指定短期集中通所型サービスの提供により賠償すべき事故が発生した場合は、損害賠償を速やかに行わなければならない。
(虐待の防止)
第36条 指定短期集中通所型サービス事業者は、虐待の発生又はその再発を防止するため、次に掲げる措置を講じなければならない。
(1) 指定事業所における虐待の防止のための対策を検討する委員会(テレビ電話装置等を活用して行うことができるものとする。)を定期的に開催するとともに、その結果について、従業者に周知徹底を図ること。
(2) 指定事業所における虐待の防止のための指針を整備すること。
(3) 指定事業所において、従業者に対し、虐待の防止のための研修を定期的に実施すること。
(4) 前各号に掲げる措置を適切に実施するための担当者を置くこと。
(会計の区分)
第37条 指定短期集中通所型サービス事業者は、指定事業所ごとに経理を区分するとともに、指定短期集中通所型サービスの事業の会計とその他の事業の会計とを区分しなければならない。
(記録の整備)
第38条 指定短期集中通所型サービス事業者は、従業者、設備、備品及び会計に関する諸記録を整備しておかなければならない。
2 指定短期集中通所型サービス事業者は、利用者に対する指定短期集中通所型サービスの提供に関する次の各号に掲げる記録を整備し、その完結の日から5年間保存しなければならない。
(1) 短期集中通所型サービス計画
(2) 第17条第2項の規定による提供した具体的な指定短期集中通所型サービスの内容等の記録
(3) 第20条の規定による市への通知に係る記録
(4) 第33条第2項の規定による苦情の内容等の記録
(5) 第35条第2項の規定による事故の状況及び事故に際して採った処置についての記録
(6) 第40条第9号の規定による身体的拘束等の態様及び時間、その際の利用者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由の記録
(指定短期集中通所型サービスの基本取扱方針)
第39条 指定短期集中通所型サービスは、利用者の介護予防に資するよう、その目標を設定し、計画的に行われなければならない。
2 指定短期集中通所型サービス事業者は、自らその提供する指定短期集中通所型サービスの質の評価を行うとともに、主治の医師又は歯科医師とも連携を図りつつ、常にその改善を図らなければならない。
3 指定短期集中通所型サービス事業者は、指定短期集中通所型サービスの提供に当たっては、単に利用者の運動器機能の向上、栄養状態の改善、口腔機能の向上等の特定の心身機能に着目した改善等を目的とするのではなく、当該心身機能の改善等を通じて、利用者ができる限り要介護状態とならないで自立した日常生活を営むことができるよう支援することを目的とすることを常に意識して指定短期集中通所サービスの提供に当たらなければならない。
4 指定短期集中通所型サービス事業者は、利用者がその有する能力を最大限活用することができるような方法による指定短期集中通所型サービスの提供に努めなければならない。
5 指定短期集中通所型サービス事業者は、指定短期集中通所型サービスの提供に当たっては、利用者とのコミュニケーションを十分に図ることを含む様々な方法により、利用者が主体的に事業に参加するよう適切な働きかけに努めなければならない。
(1) 指定短期集中通所型サービスの提供に当たっては、主治の医師又は歯科医師からの情報伝達やサービス担当者会議等の適切な方法により、利用者の心身の状況、その置かれている環境等利用者の日常生活全般の状況について的確に把握するものとする。
(2) 指定事業所の管理者は、前号に規定する利用者の日常生活全般の状況及び希望を踏まえて、指定短期集中通所型サービスの目標、当該目標を達成するための具体的な指定短期集中通所型サービスの内容、当該サービスの提供を行う期間等を記載した指定短期集中通所型サービス計画を作成するものとする。
(3) 短期集中通所型サービス計画は、既に介護予防サービス計画等が作成されている場合は、当該計画の内容に沿って作成しなければならない。
(4) 指定事業所の管理者は、短期集中通所型サービス計画の作成に当たっては、その内容について利用者又はその家族に対して説明し、当該利用者の同意を得なければならない。
(5) 指定事業所の管理者は、短期集中通所型サービス計画を作成した際には、当該計画を利用者に交付しなければならない。
(6) 指定短期集中通所型サービスの提供に当たっては、指定短期集中通所型サービス計画に基づき、利用者が日常生活を営むのに必要な支援を行うものとする。
(7) 指定短期集中通所型サービスの提供に当たっては、懇切丁寧に行うことを旨とし、利用者又はその家族に対し、指定短期集中通所型サービスの提供方法等について、理解しやすいように説明を行うものとする。
(8) 指定短期集中通所型サービスの提供に当たっては、当該利用者又は他の利用者等の生命又は身体を保護するため緊急やむを得ない場合を除き、身体的拘束等を行ってはならない。
(9) 前号の身体的拘束等を行う場合には、その態様及び時間、その際の利用者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由を記録しなければならない。
(10) 指定短期集中通所型サービス事業者は、常に利用者の心身の状況を的確に把握しつつ、相談援助等の生活指導、機能訓練その他必要なサービスを利用者の希望に沿って適切に提供するものとする。
(11) 指定事業所の管理者は、短期集中通所型サービス計画に基づく指定短期集中通所型サービスの提供の開始時から、当該計画に係る利用者の状態、当該利用者に対する指定短期集中通所型サービスの提供状況等について、短期集中通所型サービスの提供に係る介護予防サービス計画等を作成した指定介護予防支援事業者等にサービス終了時に報告するものとする。
2 前項の規定は、指定短期集中通所型サービス計画の変更について準用する。
(指定短期集中通所型サービスの提供に当たっての留意点)
第41条 指定短期集中通所型サービスの提供に当たっては、介護予防の効果を最大限高める観点から、次に掲げる事項に留意しながら行わなければならない。
(1) 指定短期集中通所型サービス事業者は、指定短期集中通所型サービスの提供に当たり、介護予防ケアマネジメントにおけるアセスメントにおいて把握された課題、指定短期集中通所型サービスの提供による課題の改善状況等を踏まえつつ、効率的かつ柔軟な指定短期集中通所型サービスの提供に努めること。
(2) 指定短期集中通所型サービス事業者は、運動器機能向上プログラム、口腔機能向上プログラム又は栄養改善プログラムを提供するに当たっては、国内外の文献等において有効性が確認されている等の適切なものとすること。
(3) 指定短期集中通所型サービス事業者は、指定短期集中通所型サービスの提供に当たり、利用者が虚弱な高齢者であることに十分に配慮し、利用者に危険が伴うような強い負荷を伴う指定短期集中通所型サービスの提供は行わないとともに、次条に規定する安全管理体制等の確保を図ること等を通じて、利用者の安全面に最大限配慮すること。
(安全管理体制等の確保)
第42条 指定短期集中通所型サービス事業者は、指定短期集中通所型サービスの提供を行っているときに利用者に病状の急変等が生じた場合に備え、緊急時マニュアル等を作成し、当該事業所の従業者に周知徹底を図るとともに、速やかに主治の医師への連絡を行えるよう、緊急時の連絡方法をあらかじめ定めておかなければならない。
2 指定短期集中通所型サービス事業者は、指定短期集中通所型サービスの提供に当たり、転倒等を防止するための環境整備に努めなければならない。
3 指定短期集中通所型サービス事業者は、指定短期集中通所型サービスの提供に当たり、事前に脈拍や血圧等を測定する等利用者の当日の体調を確認するとともに、無理のない適度な当該サービスの内容とするよう努めなければならない。
4 指定短期集中通所型サービス事業者は、指定短期集中通所型サービスの提供を行っているときにおいても、利用者の体調の変化に常に気を配り、病状の急変等が生じた場合その他必要な場合には、速やかに主治の医師への連絡を行う等の必要な措置を講じなければならない。
(事業の廃止、休止又は再開の届出及び便宜の提供)
第43条 指定短期集中通所型サービス事業者は、事業を廃止、休止又は再開しようとするときは、その廃止、休止又は再開の日の1月前までに、次に掲げる事項を市長へ届け出なければならない。
(1) 廃止、休止又は再開しようとする年月日
(2) 廃止、休止又は再開しようとする理由
(3) 現に短期集中通所型サービスを受けているものに対する措置
(4) 休止しようとする場合にあっては、休止の予定期間
2 指定短期集中通所型サービス事業者は、前項の規定による事業の廃止又は休止の届出をしたときは、当該届出の日の前1月以内に、指定短期集中通所型サービスを受けていた者であって、当該事業の廃止又は休止の日以後においても引き続き指定短期集中通所型サービスの提供を希望する者に対し、必要な指定等が継続的に提供されるよう、介護予防マネジメントを行う地域包括支援センター及び他の指定短期集中通所型サービス事業者その他の関係者との連絡調整その他の便宜の提供を行わなければならない。
(補則)
第44条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は別に定める。
付則
この要綱は、令和6年4月1日から施行する。